グループ長挨拶
内科学講座教授
呼吸器・アレルギー学
長瀬 洋之
内科学講座 呼吸器・アレルギー学の長瀬 洋之と申します。本ページをご覧いただき、ありがとうございます。
当科は、呼吸器・アレルギー疾患の診療・研究・教育を行っております。
グループ紹介動画
当科の特長
大学病院として必要十分な検査を行い、正確な病態把握に基づく、最新かつ最適な治療選択を目指しています。学会活動などで常に最新知見に触れ、カンファレンスでのディスカッションを通じて情報を共有し、治療方針を決定しています。また、高齢化に伴い、複数の肺疾患を合併する患者が増加しているため、疾患単位ではなく、全人的な診療を目指しています。専門外来は設けず、全医局員が全呼吸器疾患領域に対応しております。
診療の特長
- 重症喘息診療を重点領域としています。喘息診療は、全患者共通の治療体系から、表現型に基づく層別化医療へと進化しています。正確な情報収集や表現型の同定を徹底し、治療選択を行っています。城北地区では、病薬連携による吸入指導システムを構築しています。COPDにおいても、喘息合併の詳細な検討に基づく薬物治療選択を行っています。
- 間質性肺炎は、多くの紹介をいただいています。抗線維化薬を積極的に導入し、使用例数は国内上位に位置します。クライオバイオプシーを導入し、診断精度向上を目指しています。
- 肺癌は入院患者の多数を占め、放射線科、腫瘍内科とも連携して最新の診療を行っています。COPDや間質性肺炎等の肺合併症も多く、双方を見据えて安全かつ効果的な治療選択を目指している点が、当科の特長です。
- アレルギー領域については、当院は東京都アレルギー疾患医療専門病院 (内科)に指定されており、2023年には帝京アレルギーセンターが設立されました。喘息には鼻疾患や皮膚疾患などのアレルギー疾患の合併が多く、Total Allergistとして、全身的な診療を心がけています。アナフィラキシー症例は年間50例近くが当科を受診しています。
研究活動
- 日常臨床や、診療ガイドラインに還元しうる知見を探求しています。喘息に関しては、多施設共同コホート研究を主導する機会に恵まれ、増悪のトレンド、長期経過に関連する臨床背景や、新規バイオマーカーの探索をすすめており、喘息領域の診療ガイドラインの作成にも貢献しています。COPDでは、喘息合併を見出す問診票を作成し、簡便で精度の高い疾患スクリーニング体制の確立を目指しています。
- 好酸球の細胞生物学や、喘息や間質性肺炎の動物モデルを含めた基礎研究も行ってきました。肺線維症については、シリカモデルで、治療標的候補分子を同定しています。
教育活動
当科の領域は、咳嗽、喀痰、呼吸困難など、プライマリケアに必須の内容を含んでおり、医学生や研修医の教育に熱心に取り組んでおります。医学部5年生の全学生に対するBSLでは、伝統的に11枠のクルズスをスタッフ総出で行っています。
おわりに
呼吸器・アレルギー領域の医療の進歩と地域医療に貢献できるよう努力いたします。少数精鋭の和やかなチームですが、精力的に活動しています。関係各位からのご支援に感謝申し上げます。ご興味をお持ちいただけました場合は、ご連絡賜れますと幸いです。